士業といいますと、文字通り職業に『士』の言葉が入り、例えば、弁護士、会計士、税理士、行政書士、弁理士等があります。士業のイメージとして、特別難関な国家試験を受かった者だけに与えられる栄誉みたいなステータスを感じます。
実は今週の6月18日の国会(参議院本会議)で、『宅地建物取引主任者』から『宅地建物取引士』の名称の変更の法案が可決されました。宅地建物取引主任者はご存知の通り不動産のプロの資格です。不動産業法では、従業員5人に対し1名以上の宅地建物取引主任者を置かねばなりません。宅地建物取引主任の資格は民法、宅建業法・法令・税務等の分野から出題され、合格率は約13%前後です。
不動産の仕事は、、営業力、広告宣伝力、マーケティング力、コンサルティング力はもちろん税金の知識、ローンの知識、物件の分析力、価格の交渉力等、多岐にわたっております。実は各分野がそれぞれで奥が深く、今でも学ぶことの多い毎日です。全てを極めるのは大変ですが、宅地建物取引主任者に求められるのは、ある意味完璧なプロフェッショナル性です。それだけ高度な専門職ですから、『宅地建物取引主任者』から『宅地建物取引士』になっても、違和感は感じません。
実際、海外では不動産業者の地位は日本ほど低くはありません。アメリカでは不動産業者は他の士業と同等のレベルで社会的に取り扱われています。日本では、不動産業者に対しネガティブなイメージを持たれているお客様もいらっしゃるのも事実です。宅地建物取引士の名称の変更は来年の4月までに実施されることになりますが、士業の名称を頂くには、それなりの責任と自覚が必要です。実際、名称変更の施行にあたり厳しい義務が課せられると聞いております。名実ともに不動産取引士として、不動産業界のレベル、ステータスが上がる事を希望します。それには不動産取引士として、まず私自身から襟を正し、真摯にお客様に向き合って参りたいと思います。