先週、著名な不動産アナリストのセミナーに参加して参りましたので、ホットな専門家の今年の不動産市況の予測を紹介したいと思います。
① 今年の不動産は全体的に下がる傾向です。その理由としまして、不動産需給バランスが崩れ、不動産の在庫が多くなってきているからです。特に住戸系はその傾向が顕著です。
② 銀行からの住宅ローンが下りにくくなる傾向です。2018年は銀行からのローンや融資の審査(収入、勤続年数、勤務先、預貯金等の資産、家族構成、既存ローンの有無等)が厳しくなり、つまり借りたい人の選別が厳しくなり、今までローンの審査が通っていたケースもこれからは融資が下りなくなる可能性が大です。なぜそのような現象が起こる可と言えば、銀行は日本国内で貸すよりも海外で貸したいからです。日本国内の超低金利の貸出しではほとんど儲かりませんが、海外でしたら6%〜12%で融資ができるからです。事実、某メガバンクは海外での資金運用で銀行全体の半分の利益を稼いでいます。
③ 今年は売物件が増える傾向にあると予想されます。理由は高齢化社会により空き家が増加、また、相続発生により不動産の処分、相続が発生していなくても相続税納税を視野に生前に不動産を処分し現金化するケースが増えて来るからです。
④ アパート(一棟物)投資は危険水域にある。今まで相続税対策、収益物件として一棟物のアパートが取引されて来ましたが、すでに供給過多状況になり、賃料の下落、空室率の上昇が発生しております。これからのアパート経営・投資はすでに旨みが減って来ておりますのでお気を付け下さい。
⑤ 展望の明るい不動産分野は物流施設(大型倉庫、物流センター等)です。ネット社会、通販の普及によりオフィス・店舗はそれほど必要とされず、代わりに物流センター、配送センターの需要が増えて来ています。しかし、それに応えられる倉庫物件が足りていないというのが現状です。
⑥ 住宅の買換えが復活の兆し。バブル期の購入した住居がその後大幅な値下がりをして思うような値段がつかなかった不動産物件も、ここ近年不動産V字回復で値段が上がったために思っていた以上の値段で売却が出きる環境になりました。これにより住宅の買換えが増えると思われます。また、買換えで余ったお金は、老後の資金として確保するケースも出て来るでしょう。
⑦ 二極化が顕著に! 今年は全体的に不動産は下がりますが、局地的に見れば下げ止まりや上昇の場所があると思います。駅に近い、人気の場所等がそうです。不動産購入の際には、個々に不動産物件を客観的に分析する必要があります。不動産のプロのセカンドオピニオンも聞くと良いでしょう。
以上が2018年の不動産市況予測です。これらの事が参考になれば嬉しく思います。不動産の事でご質問がございましたら、お気軽にお問合せ下さい。グレース不動産 078-335-6800